2013年 10月 13日
Dのお月様
今日の月は上弦の月。そう、右半分がくっきりと空に浮かんできれいに見えました。月の満ち欠けはとても不思議なもの。 昔の人は月の形で今日が何日なのかを知り、月の満ち欠けが生活の中にとけこんでいたのですね。
今は中学生になったHちゃんが小学校1年だった時のこと。Hちゃんは、上弦の月のことを「 Dのお月さま~!」と呼んでいました。パパやママとお寿司屋さんへ行った帰りに見上げた空に、Dのお月様が大きく見えたのだそうです。 あれ、今日の月は丸くない!半分しかない…と思ったHちゃん。 半分はどうしたんだろうねと話しているうちに、面白い話がどんどん広がっていきました。 お月様ってどんな味がするんだろうと思って食べちゃったの…というのです。 お月様を食べちゃうという発想が楽しくて、その先をどんどん聞き出していくと、お月さまはちょっと堅くてラムネみたいな味だったそう。
1年生の女の子ならではの、まさに期間限定の可愛い言葉が沢山飛び出てきました。
日々変わる月の名称。 山の端に上る月を立って待つという意味の立待月や、満月を過ぎて少し出るのが遅くなり、ためらいがちに出てくるから十六夜月。古典文学を思い起こさせるような素敵な名前です。今夜の月は弓張月ともいわれます。たしかに、振り絞った弓を連想させる形です。 でも、Hちゃんの名づけた「Dのお月様」が私には一番ぴったりくるのです。ふと見上げた空に、Dのお月様を見つけると何年経っても、あの時のHちゃんの笑顔が浮かんできます。
半月