2013年 8月 06日

戦争の本の感想文

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夏休みの作文レッスンが続いています。感想文や作文の課題をかかえた子供たちがこんがりといい色に焼けて現れます。小学生が感想文によく選ぶのは動物愛護ものや戦争に関するもの。 どちらも手を付けやすいという理由からでしょうか。
今日は8月6日。広島に原爆が落とされた日です。でもそれを今きちんと知っている小中学生が少なくなったことを痛切に感じています。数年前の今日、「すみれ島」という特攻隊を取り上げた本を持って小学校4年生の女の子がレッスンに来ました。すみれ島というタイトルからは想像できないほどの悲しい話。 特攻に飛び立つ青年たちの最後の夜など、涙なくしては読めないくらいの話です。 本を読みながらちょうど今日が8月6日だということに気付いて・・
「ねぇ、今日が何の日か知ってる?」 
間髪入れず、明るく返ってきた答えは「ハムの日!!」  でした。

あぁ、そうか・・。たしかに今日はハムの日だよね。でももっと大切な日なの。広島に原子爆弾が落とされた日なのよと私の知っていることを彼女に伝えました。ちょうどお昼だったのでテレビで流れる記念式典も見せました。
猛暑の中、汗もぬぐわず、頭を垂れる遺族の方々を見て4年生の子の心にも響くものがあったのでしょう。感想文にもぐっと気持ちが込められました。

戦争を伝えられる人も少なくなりました。もちろん私も祖父母や母から聞いたことがあるだけです。小学生だった母が疎開先でどんなに悲しかったか辛かったか、直に聞く事が出来たのは幸せだったと思います。どんな形でも構いません。子供たちに伝えられることは今、つないでいきたいですね。戦争を取り上げた本を選ぶ際には、保護者の方からひとこと添えてあげて下さいませ。 
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